レンジャーズがコール・ハメルズを獲得

Hamels+Smiles

 

レンジャーズはマット・ハリソン、ニック・ウィリアムズ、ホルヘ・アルファロ、ジェイク・トンプソン、ジェラッド・アイコフ、アレック・アッシャーとの交換でフィリーズからコール・ハメルズとジェイク・ディークマン、そして金銭を獲得した。

ここ数年ハメルズが常にトレードの駒として名前が挙がるなかで、レンジャーズは移籍先の有力候補として見られてきた。今回もアストロズ、ドジャースとの熾烈な競争を経ての獲得となった。

左腕投手のハメルズは2018年まで年平均2350万ドルの契約が残っており、さらに2019年のオプションも持っている。このオプションの更新にはハメルズが以下の条件を満たすことが必要となる- 1) 2017と2018年に合計400イニング以上を投げ、2) そのうち200イニング以上は2018年に、3) さらに2018年シーズンを肩か肘の故障でDL入りしたまま終えないこと。このオプションはレンジャーズが600万ドルを払うことで破棄でき、場合によっては交渉で400万ドルカットすることもできる。このうち、フィリーズが950万ドルを負担することになる。

ハメルズはそのキャリアで多くの快挙を成し遂げてきた。オールスターには3回出場し、2008年にはナショナルリーグチャンピオンシップシリーズとワールドシリーズの両方でMVPを獲得している。キャリア10年間で4.00以下の防御率を8回残しており、3.50以下を6回、3.00以下は2回記録している。今季はここまで128.1イニングで3.64だが、奪三振と余四球を見ればこの数字は多少の悪運の影響を受けているともいえるだろう。これらの数字からもわかるように、コール・ハメルズはローテーションのトップを張れる投手、つまり野球において最も難しい仕事の一つを任せられる能力の持ち主だ。

ハメルズとともに左腕のジェイク・ディークマンがレンジャーズに移籍することになる。ルーキーイヤーからの3年間はそれぞれ3.95、2.58、3.80という防御率を残していた28歳のディークマンだが、今季は壁にぶち当たっている。9イニングあたり12個と高い奪三振率を保ってはいるものの、今シーズンは多くの四球を与えており、余四球率は9イニングあたり6個近くにまで悪化している。現時点での防御率は5.15だ。ただ、FIPは3.59とそこまでひどくはなく、今シーズンの防御率は運の悪さも絡んでいるといえるだろう。

フィリーズが獲得する見返りのうち唯一のメジャーリーガーはマット・ハリソンだ。ハリソンを放出する目的はサラリーダンプに他ならないが、思い出という観点で見ればレンジャーズファンにとってはそれをはるかに超える意味を持つ動きだろう。再起できる見込みはわずか20%しかないといわれていた背中の故障から見事な復活を果たしたハリソンだが、ここまでのピッチングは全盛期の姿とは程遠い。月曜日のヤンキース戦では最高球速はわずか141キロにとどまり、ほとんどは135-137キロというありさまだった。彼の2015年の数字は防御率6.75、FIP 6.01、奪三振率2.81と目を覆いたくなるような数字が並んでいる。ハリソンの契約は2017まで年平均1320万ドルでさらに200万ドルで破棄できるオプションがついている。レンジャーズは今回、この契約のすべてをフィリーズに引き取らせることに成功した。テキサスでのハリソンの最終成績は8年間で668.1イニングをなげ防御率4.21、奪三振408となっている。

フィリーズが獲得する見返りの中で最大の目玉はキャッチャーのホルヘ・アルファロだろう。Baseball Prospectusのランキングでは球団内で5番目に有望な若手と評価されている。22歳の才能あふれる捕手で、Twitter上のレンジャーズファンからはThe Legendというニックネームを授かり、手薄なチームのキャッチャー事情の救世主として将来を嘱望されていた。ただ、最近は将来的にキャッチャーにとどまれるかどうかを疑問視する声も出始めている。今季は6月に足首を故障した影響でシーズン絶望となっていた。2015年は故障するまで49試合で.253/.314/.432、5本塁打という成績を残していた。リスクの大きいプロスペクトで、すべてがうまくいった場合は年間25本塁打を見込めるレギュラー捕手、才能がすべて開花しなかった場合はウィリン・ロザリオのような選手に落ち着くだろうとみられている。

他にフィラデルフィアに移るプロスペクトの中で他に有望なのは外野手のニック・ウィリアムズだ。アルファロと同じように、長らく多大な才能を有しながらもアプローチとインスティンクトに疑問符がつけられていたが、その才能が開花しつつある。今季はAAでの96試合で.300/.357/.480という数字を残すと同時に四球率を大きくアップさせている。Baseball Prospectusは最近発表した中間プロスペクトランキングでこのガルヴストン出身の21歳に全体21位という評価を与えていた。もし彼がこの調子で成長すれば、メジャーリーグレベルでも今季彼がAAで残しているのとさほど変わらない成績を残せるとみられている。

ピッチャーの中でメインピースはウィリアムスと同じくBaseball Prospectusのランキングでトップ50入りした(30位)ジェイク・トンプソンだ。1年前にホアキム・ソリアとのトレードでレンジャーズにやってきたとき、彼は92-94マイル(148-151km)の速球に2-8のグレードの中で7の評価を与えられるスライダーを投げていた。今季もほぼ同じような投球を見せているものの、球速は88-90マイル(141-146 km)に落ち、スライダーのキレも低下している。もし昨年に比べて飛躍的に伸びているチェンジアップの精度がさらに上がれば、ローテーションの3番手になれる素材だ。伸び悩んだ場合でも有用なリリーバーとしてメジャーリーグレベルで活躍できるだろう。

もう2人の投手、ジェラッド・アイコフとアレック・アッシャーについても少し書いておこう。アイコフは90マイル台中盤(151-156 km)の速球の持ち主で、セットアッパーもしくはクローザーになれる素質がある。カーブの質も高く、先発としても通用するかもしれない。アッシャーはスカウトによってローテーションの4-5番手からAAAAレベルと評価が分かれている。

このトレードはレンジャーズにとっては悪くはない動きだ。30歳を超えなおかつ巨額の契約を持つピッチャーを獲得する際には常にリスクが付きまとう。だが、ローテーションの1-2番手を任せられる先発投手は、今回のように大量のプロスペクトを放出しても獲得する価値がある。

This post was originally written in English by Grant Schiller. Translated into Japanese by Kazuto Yamazaki.

Kazuto Yamazaki on sabtwitterKazuto Yamazaki on sabfacebookKazuto Yamazaki on sabemail
Kazuto Yamazaki
Grew up in Tokyo, Kaz fell in love with the 2004 Rangers that featured Hank Blalock and Mark Teixeira, and has been a fan since then. Other than doing baseball-related activity, which consumes most of his time, he enjoys singing and playing the guitar. He also writes for The Dynasty Guru and The Scoop Sports. You can follow Kaz on Twitter @Kazuto_Yamazaki and reach him via email kazuto.yamazaki@shutdowninning.com.

Leave a Reply